すみません。某ドラマの影響です。
何があっても「逆転しない正義」(以下「絶対的正義」とも言います。)というものは、存在するでしょうか?
今のところの私の結論から申し上げますと、「存在しない」か、「虹のようなもの」であると考えています。
歴史を見ると、軍国主義の「正義」が存在し、終戦とともに見事に逆転し、現代ではSNS上の「正義」が(明らかに)暴走しつつあります。
なぜ、暴走するか。それは、自分たちが絶対的「正」であり、相手は絶対的「悪」であると考え、相手にも相手の「正義」があると思い至らないからです。そして、「悪」に対しては、(あるいは、「正義」を実現するためならば、)何をしても許されると考えてしまうからです。そういう「視野狭窄」(視野が狭まること)が何をもたらすかは、たった80年前の歴史がいやというほど教えてくれています。分かりにくければ、宗教上の「原理主義者」と呼ばれる人たちの行動を見れば、分かりやすくなると思います。
私は、今の時点で、近いのが「最大多数の最大幸福」もしくは「最小不幸社会」であろうと考えていますが、これも絶対ではないとも思っています。
冒頭のたとえに戻りますと、「絶対的正義」は、美しく、追い求めるべきものではあろうと思います。しかし、同時に、それは、「手に入れた」と思ってしまったならば、それは間違いなく「思い上がり」にほかならないという、非常に「危うい」存在でもあるのだと思います。常に、いつまでも、追い求め「続ける」ことを忘れてはならないと思います。
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